特養(特別養護老人ホーム)への転職または特養から別の職場に転職しようとしている介護士の方々が転職に失敗しないように、介護歴10年と経験豊富な現役介護士である「スヌーピー好き介護福祉士」さんにご自身の経験から特養の仕事内容、特養の仕事を辞めた理由、特養の仕事に向いている人について伺いました。
特養の仕事内容とは
特養とは、特別養護老人ホームの略です。特養の施設の特徴は、要介護度3〜5の方が身体介護や生活介護を受けて、居住する施設であり、終身利用できる施設です。特養の施設の種類には、従来型とユニット方の2種類があります。
従来型
- 一部屋4人の多床室が基本である
- 20人以上の入居者様のケアをスタッフと協力しながら介助をする
- 大人数を担当するため、一人一人の向き合った介護が難しい
ユニット型
- 一部屋一人の個室であり、プライバシーを重視している
- 1ユニット10人の入居者様をスタッフ6人〜7人の配置
- 従来型よりは一人一人と向き合った介護ができやすい
従来型、ユニット型で上記のような特徴がありますが、仕事内容は大きく変わりません。
主な仕事内容
- 移動介助、トイレ介助、入浴介助、食事介助などが必要な方の介助
- レクリエーション、掃除をする。
- ユニット型であれば調理やおやつ作りをしますが、従来型は調理師が調理します。
- 日中と夜間の見守りする。
- 入居者様の健康管理のため、バイタルチェックと服薬介助をする。
- 看取りケアを行うことがある。
- 看護士、管理栄養士が配置されており、他職種の連携でケアをする
- 介護度が比較的高いため、介護技術が必要である
介護度が高い人を介護するため、介護技術を学ぶ場所にいいと言えます。
特養での1日の仕事スケジュール
多くの特養は4交代制をとっています。早番・日勤・遅番・夜勤で勤務をしているので、日勤と夜勤に分けて説明します。
[ユニット型]日勤(9時〜18時)のスケジュール
10時~ 散歩、買い物、レクリエーションをします
11時~ 記録を書き、昼食の準備をします
12時~ 昼食の配膳、服薬介助、食事の片付け、服薬介助をします
13時~ 入浴介助
14時~ 休憩
15時~ おやつを提供します
15時半~ レクリエーション
16時~ 記録を書き、夜勤者への1日の申し送り
17時~ 洗濯物を干す、洗濯物をたたむ、
17時半~ 夕食の配膳します
18時 退勤
[ユニット型]夜勤(16時半〜9時半)のスケジュール
17時~ 散歩をします
18時~ 夕食の配膳、食事介助、服薬介助をします
19時~ 就寝介助をします
20時~ 記録を書き、掃除をします
21時~ 休憩(定期的な巡視、体位交換と排泄ケアが必要な方の介助、記録を書く、コールが鳴った時、随時対応します。6時までの間の中で、休憩をとります。)
6時~ 朝食の準備をします
7時~ 起床介助をします
8時~ 朝食の配膳、食事介助、食事の片付け、口腔ケア、服薬介助をします
9時~ 記録を書き、日勤者に申し送りをします
9時半 退勤
従来型に関しては上記のスケジュールの調理部分がなくなるイメージです。施設によって細かな部分が異なることがありますが、このような勤務になります。
特養の仕事を辞めた理由
グループホームの仕事を辞めた理由は下記2点です。グループホームでの仕事はどちらかというと介護初心者でも働きやすく、より介護知識や技術を学びたい方には物足りなくなるかもしれません。もちろん人によって感じ方やキャリアの考え方は変わりますのであくまで参考までに。
下記が大きな理由です。
- 介護度が比較的高い入居者様を介護するため、一人一人の介護が必要である
- 歳をとるにつれて、身体的負担が大きいと感じた
介護技術・介護知識を多く学ぶところとして利点ではありますが、歳をとるにつれて身体的負担が大きく、腰を悪くしてしまうのではという不安を感じたからです。
下記が大きな理由です。
- 身体的負担が比較的少ない施設を働いてみたい
- 他施設のサービスを知ることで自分に合っている施設を見つけたい
特養を経験していたら他施設に行っても介護技術で困ることはなく、自信になります。他施設で就活してみると介護技術は十分あると評価され、重宝されやすいです。そのため、「自分の年齢と身体的負担に合った介護施設を探してみたい」「他施設のサービスを経験することで、スキルアップをしたい」と考えたからです。
特養の仕事に向いている人
特養の仕事に向いている人・活躍できる人のポイントは下記3点です。
介護知識と介護技術を多く学べる介護施設は特養をおすすめします。入居者様毎の介護の仕方を多く学び、施設内研修が充実しており、沢山の介護技術の経験と介護知識を知ることができます。またグループホームはレクリエーションが強いイメージですが、医療面で学ぶことが多いのが特養の特徴です。
- 「今いる施設とは違った施設で働きたい」
- 「介護経験を活かした施設で働きたい」
と考えている方におすすめします。特養は管理栄養士と看護士の配置しており、食事面の相談は管理栄養士と相談、医療的な面は看護士と相談していき、どのようにケアしていくか考えます。他職種と連携をするため、多くの意見で学ぶ事が多く、より介護知識・介護技術としてたくさん学び、スキルアップできます。
「介護の資格を取得していて資格を活かし、働きたい」と考えている人におすすめします。介護技術を必要である事が多いため、特養では資格を持っている人を優遇しているところが多いからです。
他施設の経験と介護の資格を持っていたら上の役職につくができる可能性は大いにあります。また特養は比較的他施設に比べ、給与が高くなりやすく傾向があるため、「給与を満足に増やしたい」と考えているなら一つの選択肢として考えてもいいかもしれません。
さいごに
介護施設・職場ごとに行う介護の仕事は違いますし、それぞれのやりがいも違いますのでこちらの記事に細かくまとめております。参考にご覧になってください。
またもしどういったサイトに登録すればよいかわからないということであれば介護転職サイトを解説した記事もございますのでこちらを参考になさってください。
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