【経験者が教える】有料老人ホームの仕事内容・辞めた理由・向いている人とは?

有料老人ホームへの転職または有料老人ホームから別の職場に転職しようとしている介護士の方々が転職に失敗しないように、介護歴10年と経験豊富な現役介護士である「スヌーピー好き介護福祉士」さんにご自身の経験から有料老人ホームの仕事内容、有料老人ホームの仕事を辞めた理由、有料老人ホームの仕事に向いている人について伺いました。

有料老人ホームの仕事内容とは

有料老人ホームの特徴は、65歳以上の高齢者で自立〜要介護状態でも入居でき、食事の提供や日常のサポートを行っている施設です。介護付き、住宅型、健康型の3種類ありますのでそれぞれ説明していきます。

介護付き

食事介助、移動・移乗介助、更衣介助、トイレ介助、入浴介助、整容介助などといった日常で必要な介護サービスを充実にさせた施設です。

自立からも入居できる「混合型」、要介護認定している方のみの「介護専用型」で分けられています。

住宅型

自立〜要介護(軽度)の方が入居可能で、レクリエーションやイベント、サークル活動を充実にしている施設が多いです。

施設の介護サービスは行ってなく、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所、デイサービスが併設している事が多く、日常で必要な介護サービスをしています。

健康型

住宅型よりも自立した高齢者に特化した施設となります。自立の方のみ入居でき、日常的なサポート、レクリエーションやイベント、サークルを充実にしています。他施設に比べて数としては少ないです。

有料老人ホームは、介護付き>住宅型>健康型の順番で施設数が多くなります。

介護付き・住宅型の主な仕事内容

  • 食事介助、移動・移乗介助、更衣介助、トイレ介助、入浴介助、整容介助などの日常的な介護サービスの他、夜勤(健康型以外)、レクリエーション、リハビリ、イベントが多い
  • 調理師、看護士、メンテの方などそれぞれの専門家が配置されている
  • 施設型サービスでも住宅型有料老人ホームだと訪問介護を取り入れているところもある

健康型の主な仕事内容

  • 家事援助中心の仕事内容になり、直接的な介護業務に従事することはありません
  • 食事の配膳や後片付け、掃除、ゴミ出し、生活援助、イベント、レクリエーションが主な仕事になります
  • 介護度が軽度、認知症でない方が多く、接客・接遇・マナーを求める場面もあります。

有料老人ホームでの1日の仕事スケジュール

多くの有料老人ホームは早番・日勤・遅番・夜勤の4交代制をとっています。多くは介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームなので、その二つを紹介します。

介護付き有料老人ホームの1日の仕事スケジュール

実際には下記スケジュールを早番・日勤・遅番・夜勤の4交代で分担していきます。

6時~   起床介助
7時~   朝食の配膳、食事介助
8時半~  朝礼、ミーティング
9時~   掃除
10時~  通院の準備、入浴介助
11時半~ 昼食の準備、食事介助
14時~  レクリエーション
15時~  おやつの準備、食事介助
15時半~ 入浴介助、見守り
17時~  夕食の配膳、食事介助
19時~  更衣介助、見守り
21時~  就寝介助
22時~6時 夜間の見守り、体位交換、ナースコール対応

住宅型有料老人ホームの1日の仕事のスケジュール

実際には下記スケジュールを早番・日勤・遅番・夜勤の4交代で分担していきます。

7時~   朝食の案内、朝食の配膳
8時半~  朝礼、ミーティング
9時~   掃除、通院やデイサービスへの送り出し
11時半~ 昼職の案内、昼食の配膳
15時~  レクリエーション、家事援助、相談対応
17時~  夕食の案内、夕食の配膳
19時〜7時 見守り、緊急対応のための待機

介護付き・住宅型老人ホームで行う仕事内容は大きく変わりませんが、介護付き有料老人ホームだと勤務で入浴介助の担当、レクリエーション担当、フロア担当と分けている事が多いです。

また住宅型有料老人ホームで訪問介護を取り入れているところだと訪問介護に合わせたスケジュールに合わせて働く人とフロア・レクリエーション担当と分けて働いていることが多いです。

施設によって、働き方が異なるので、施設毎の確認を取ることをお勧めします。

有料老人ホームの仕事を辞めた理由

有料老人ホームの仕事を辞めた理由は下記3点です。もちろん人によって感じ方やキャリアの考え方は変わりますのであくまで参考までに。

①施設のフロアにいる人数が多く、入居者の介護度によって介護業務が変動しやすい

施設のいる入居者さんは60人近くいる事が多く、介護度によって仕事内容は変動しやすいです。

施設によってはフロアごとに介護フロア、自立フロアを分けています。担当フロア毎に介護業務が多く、フロアにいる入居者の介護度が高い方が多いと仕事がハードになりやすいです。

有料老人ホームだからこそ介護度が軽度〜重度まで幅広く見られて介護知識と介護技術は多く学べますが、精神的な負担や体力的な負担が大きいと考えた為です。

②入居者様の多くは認知症でない事があり、接客・接遇・マナーが求める場面が多い

有料老人ホームにいる入居者様は高い料金を支払って入居しています。それゆえに一つ一つの質にこだわる事もあります。

介護技術、介護知識、接客・接遇・マナーを多く学べる場でありますが、入居者様次第で仕事の負担が変動しやすいです。

また人によって精神的な負担や体力的な負担が大きく、自分には相性が悪いと考えた為です。

③入居されている入居者様が多く、多くの人と関わる事が苦手

施設のいる入居者さんは60人近くいる事が多く、多くの入居者様と関わることが多いです。

私自身グループホームで働いた事が介護士の仕事の始まりであり、グループホームでは1フロア10名近くの単位で働いました。そのため有料老人ホームだと6倍覚えないといけない事が増えます。

人の名前や介護で必要な人の把握できるのに1ヶ月くらい掛かるほどです。また有料老人ホームの働き方は、有料特有の働き方を求められます。

物覚えがよく、多人数の入居者様と関わるのが得意な人にとっては相性がいいかもしれませんが、私にとって相性が悪いと考えた為です。

有料老人ホームの仕事に向いている人

有料老人ホームの仕事に向いている人・活躍できる人のポイントは下記3点です。

①介護度が軽度〜重度までの入居者様と関わり、仕事をしたい人

他施設と違い、介護度が軽度〜重度までの入居者様に多く関われることが有料老人ホームの特徴であり、幅広い介護技術と介護知識、接客・接遇・マナーを学べられます。

  • 「レストランなどで接客・接遇・マナーを学んでいて、介護を志望している人」
  • 「接客・接遇・マナーが苦でない人」

にとっては最適な環境かもしれません。

②給与や福利厚生を求めたい人

民間企業が多く、給与が高水準で福利厚生が充実にしているところが多いことが特徴と言ってもいいかもしれません。施設毎に福利厚生の内容が異なるので、確認してみてもいいかもしれません。

  • 「他施設の経験をしていたが、給与面が不安で他施設を希望している」
  • 「給与や福利厚生がよく、多くの介護知識や介護技術を学びたい」

人にとっては最適な環境かもしれません。

③介護知識・介護技術を多く学びたい人

介護資格を取って、キャリアアップを推進しているところが多く、資格手当や資格に必要な経費を出してくれるところが多いです。また、施設内の研修があって、多く学べるようにしているところが多いです。

  • 「キャリアアップをしたい」
  • 「研修が充実にしているところを探している」

という人にとっては最適な環境かもしれません。

さいごに

介護施設・職場ごとに行う介護の仕事は違いますし、それぞれのやりがいも違いますのでこちらの記事に細かくまとめております。参考にご覧になってください。

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