介護リーダー(介護主任)・ユニットリーダーは辛い?よくある5つの悩みとは?

「リーダーになったら辛くなるのでは?と不安」「リーダーになったばかりで辛い」という方も多いのではないでしょうか?実際に責任が増えると辛い場面も出てくると思います。そういった方々のお悩みを少しでも解決できるように、介護リーダー(介護主任)・ユニットリーダーの役割・仕事内容、よくある悩みと解決方法、向いている人について、介護歴10年と経験豊富な現役介護士である「スヌーピー好き介護福祉士」さんに伺いました。

介護リーダーとユニットリーダーの違いとは

介護リーダー(介護主任)とユニットリーダーという違いについて説明します。

介護リーダー(介護主任)

介護リーダーとは、介護主任と呼ばれる役職です。介護現場の調整役として、施設や介護職員をまとめます。

  • 安全に介護を提供する
  • 職員が安心して働けるように環境整備について考える

ことも介護リーダーの役割です。リーダーとは、法令による配置が定められていないため、各施設の判断に任されています。

ユニットリーダー

ユニットリーダーとは、ユニットケアを行う施設のユニットのチームのリーダーです。

  • 高い知識と技術を活かし、ユニットリーダーとしてケアの質を管理する
  • ユニットをうまく運営していく

ことがユニットリーダーの役割です。ユニットリーダーは、厚生省令によってユニットごとに、常勤のユニットリーダーを配置することを義務付けられています。

大きな違いとして

  • ユニットリーダーは厚生省令の配置基準で定められているが、介護リーダーは施設ごとに配置するかどうかは決めている
  • ユニットリーダーはユニット単位の現場責任者、介護リーダーは施設全体の現場責任者であり、責任の大きさは介護リーダーの方が大きい

というのがあります。次にそれぞれの仕事内容、条件などを説明していきます。

介護リーダー(介護主任)の仕事内容・求められること・給与

介護リーダーの仕事内容

以下が仕事内容になります。

事務業務/実務

  • 職員の勤務管理・シフト表の作成
  • 緊急時対応・スタッフへの指示
  • 介護現場の労働環境の整備
  • 利用者家族との連絡調整・面談対応
  • 新規利用者さんとの面談
  • 利用者さんのリスク管理、介護サービス内容の見直し
  • 行事の企画・運営

管理業務

  • 職員の教育・育成
  • 研修の企画・資料作成・開催
  • 職員の採用面接などの求人関係業務
  • 管理者や他職種・他部署との連絡・連携
  • 職員への電達事項の周知
  • 施設内会議、委員会への参加
  • 記録物の管理
  • 物品管理
  • 介護ボランティアや介護実習生の受け入れ

上記に加え、職員のフォローや人員配置の調整、管理職とのパイプ役など様々な役割も求められます。介護職員をまとめるリーダーとして、豊富な知識や高度なスキルだけでなく、高いコミュニケーション能力が必要と言えます。

介護リーダーに求められるもの(なるための条件)

介護リーダーになる規定は特にありません。しかし介護職員として豊富な経験が必須条件です。厚生労働省の豊富な経験という基準は、勤続10年の介護福祉士と言われており、それぐらいの経験・知識は必要です。

だからと言って勤続10年の介護福祉士であればなれるわけでなく、求められている能力に合っているかも重要と言えます。

  • 指導力
  • マネジメント力
  • リーダーシップ
  • コミュニケーション力
  • 介護に関する高度な知識や技術

この5つに加え、介護福祉士として豊富な経験である人が、介護リーダーに慣れる条件です。

給与はどれくらいになるか

地域や施設ごとによりますが、平均24〜30万円であることが多く、年収は400万近くになります。役職手当で月に1〜3万円ぐらい増えるイメージです。

ユニットリーダーの仕事内容・求められること・給与

ユニットリーダーの仕事内容

仕事内容は以下です。

事務業務/実務

  • ユニット会議をする(議題の決定・疑似進行など)
  • ユニットで行うイベントや行事の企画、内容確認
  • ユニットの新規入居者の選定
  • ユニット入居者のリスク管理やケア方法の見直し・決定
  • ケアプランに関する書類確認
  • ユニットの入居者家族との連絡・対応・話し合い

管理業務

  • リーダー会議への参加
  • ユニットスタッフの教育・シフト管理と調整

以上のように入居者様とユニットスタッフに関することの責任を持つのがユニットリーダーです。

ユニットリーダーに求められるもの(なるための条件)

  • 介護資格を保有していること
  • 1年以上の実務経験

が条件であり、介護資格は介護福祉士であることが多いです。介護リーダーと同じく、求められている能力になっているかも重要です。

  • 介護に関する豊富な知識や技術
  • 指導力
  • マネジメント力
  • リーダーシップ
  • コミュニケーション力

が必要です。ユニットリーダーとは人の上に立てる人柄であるかを重視している傾向が強いです。介護の知識や経験だけでなく、スタッフとまとめる力や決断力、そして見極める力が必要とされています。

給与はどれくらいになるか

地域や施設によりますが、約23万円が多いかもしれません。役職手当は約1万円が増える傾向があります。

介護リーダー/ユニットリーダーのよくある5つ悩みとその解決方法

介護リーダー/ユニットリーダーになると下記5つに関する悩みを持ちことが多いです。

  1. 入居者様とスタッフが満足いく環境になっているのか?
  2. 入居者様とスタッフが望んでいることは何か?
  3. 現場をより良くするためには何が必要なのか?
  4. みんなの意見をどうやって吸い上げれば良いのか?
  5. シフトはどうやって組み立てれば良いのか?

これらの悩みは一朝一夕では解決できません。近道はなく、常にこれらを意識してこと仕事をしていくことが唯一の解決策であり、重要になります。順を追って説明していきます。

①入居者様とスタッフが満足いく環境になっているのか?

自分の一言が入居者様とスタッフに大きく影響します。

  • 入居者様とスタッフにとってはリーダー次第でケアの仕方が変わっていく
  • リーダー次第で仕事の環境が良くも悪くもなる

ことがあるので、気を遣いながら仕事いくことです。しかし、自分の力で入居者様とスタッフにいい影響が出て、居心地のいい職場になれたらこの上なく嬉しいと感じます。

②入居者様とスタッフが望んでいることは何か

入居者様の望んでいることが何か分からないと

  • どのようにケアしていくかが分からなくなる
  • スタッフの意見があった時、どうしていくべきかの判断材料にならない

ことになるので、入居者様と入居者の家族様の意見を知れるよう徹底していました。またスタッフの望んでいることも把握していました。

  • 職場をどのようにしたいのか
  • 入居者様のケアでどのようにしたいなどの提案

これらの話を聞くことで、職場の方針や入居者様のケアの決定をしていました。スタッフにとって居心地のいい場所でないと職場の環境が悪くなってしまうので、どこまででき、どこまでしていいかを考え、ユニットの運営をしていました。

風通しの良い職場になれると居心地良く働きやすく、楽しく働けるようになります。

③現場をより良くするためには何が必要なのか?

現場をより良くするために何が必要なのか常に考え続ける必要があります。ただしその結果、上司とスタッフの意見のぶつかり合いも少なくありません。ぶつかり合うことがあったとしてもリーダーとしてこういうことが必要であり、こういうことをしたいと言えるようにしておく必要があります。

ただし、自分の意見だけでなく、相手の意見も汲み取り、両方の良い部分を取り入れた決定ができるとない良いと思います。自分にとってもスタッフにとっても居心地の良い職場なれると嬉しいですよね。

④みんなの意見をどうやって吸い上げれば良いのか?

一人一人の話を聞くことに徹底することが一番重要だと考えています。そのためには入居者様、入居者の家族様、スタッフなどとコミュニケーションをとっておく必要があります。

  • 相手がどのように考えているか知る
  • 信用関係を築くことで信用がなくなってしまうリスクを回避する

ためにもコミュニケーションは必要不可欠です。なんでも話せられるリーダーでいる方が問題は少なく、お互いを信用して働くことができ、働きやすい職場になると嬉しいと思えます。

シフトはどうやって組み立てれば良いのか?

スタッフの配置によって入居者のケアに大きく関わります。バランス良く、誰かにとって負担のない働きになるようにシフトを調整していました。

またスタッフの体調不良などあった時、どのように調整するかも考えておくと安心です。シフト管理次第で職場が良くも悪くもなるので、不満のないように調整を心がけましょう。

介護リーダー(介護主任)/ユニットリーダーに向いている人

介護リーダーやユニットリーダーに共通して言えることは

  • 周囲と力を合わせながら問題解決をすることができる人
  • 個人の感情に流されず、冷静な判断・決断できる人
  • 入居者や介護職員の些細な変化に気づき、対応できる人

が望ましく、人柄も非常に重要にしています。また人柄が良い人は、

  • リーダーの意見を求められることが多い
  • 職員の信用を持たれ慕われる
  • 高いコミュニケーションを持っている

ことが多く、施設全体の雰囲気を良くしてくれます。責任の多い役目ですが、うまくいった時の嬉しさは計り知れません。

まずは介護福祉士を目指すことが前提条件であるので、興味のある方は介護福祉士の取得から始めると良いと思います。

さいごに

介護施設・職場ごとに行う介護の仕事は違いますし、それぞれのやりがいも違いますのでこちらの記事に細かくまとめております。参考にご覧になってください。

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