介護職未経験で介護職へ転職したいと考えている方々が転職に失敗しないように、介護歴10年と経験豊富な現役介護士である「スヌーピー好き介護福祉士」さんにご自身の経験から介護職未経験者にとって大事な仕事のコツと転職後発生する不安とその解消方法、また未経験者におすすめの職場について伺いました。
未経験で介護職に就けるのか？
ネットでは多くの求人が「介護未経験でも可能！」とよく見るかもしれません。「未経験でも大丈夫なの？」と疑問に抱くと思います。
結論、可能です。
介護のスキルは多くは現場で培うものと考えているため、介護のスキルも必要ですが、人柄や今までの経験を大事にされているからです。そのため、意欲が伝われば未経験でも働くことは可能と言えます。
私自身介護は未経験でしたが、介護職につけました。知識がない分、苦労することは多いかもしれません。しかし、「人に役に立ちたい！」と思っている人にはやりがいの多い仕事と言えます。
とはいえ、未経験の職種への転職は不安が多いです。そのため私の経験からうまく働くコツや転職後に不安になること、その解消方法をまずは紹介します。
介護職未経験者にとって大事な5つの仕事のコツ
介護職にとって大事な要素は下記5つです。
① 笑顔で挨拶や感謝を素直に言える人
人間関係が全てといってもいい仕事であり、一番必要な要素と考えています。介護士はご利用者様の身の回りの世話や相談援助などの介護サービスを提供しています。
現場にはケアマネ、看護士、ユニットリーダーなど配置されており、相談しながらご利用者様の生活支援をしていきます。そのため、入居者様と職員間のコミュニケーションは必要不可欠です。
笑顔で挨拶や感謝を素直に言える人であると、「この人なら任せられる」といったような信用を持てる人と印象がもち、人間関係がスムーズにいくと仕事が円滑で楽しく働くことにつながります。
②コミュニケーションをまめにとる人
コミュニケーションをまめに取れる人は、
- 円滑な人間関係の構築ができ
- 入居者様の小さな変化に気づける
介護士は入居者様の小さな変化に気がつく役目もあります。入居者様の変化は急にでてくることもあり、そういった場合はまず一番身近な介護士に入居者様の状況を聞かれます。
そのため、小さなことでも話し合えるようにしておく必要があります。また入居者様ともお互いに気遣う関係ができれば楽しく働けるようになることは間違いありません。
小さなオシャレや髪型とかに変化あったときに褒めあうなど些細な事かもしれませんが、言われた方は嬉しくなりませんか？そういった気遣いができる人の方が入居者様と職員の人気が出て活躍されます。
③分からないことは相談する
どの仕事でも言われるかもしれませんが、必要な要素です。介護技術のこと、薬など覚えることが多いです。また入居者様の要望や状態変化などに戸惑う場面は多くあります。
そのため、自分だけでは解決できないことがあると認識して、分からないことは相談することは必須です。
④研修の参加や資格をとること
積極的に研修や資格を取ることを強くお勧めします。現場では教えきれない部分はたくさんあり、介護知識の理解も同じくらい必須と言えます。
また分からないことを減らした方が働きやすいからです。１番のおすすめは介護職員初任者研修です。理由は介護の基礎的な部分を勉強ができるからです。施設で補助金を出すところが増えている傾向があるので、確認を取るといいかもしれません。
⑤入居者様の人生歴・既往歴を知る
入居者様のことを積極的に知る努力をしましょう。介護は入居者様の生活を支えることが仕事であり、入居者様のこと知らないと困る場面は多くでてきます。
入居者様の事を知ることで考え方や病気で気をつけてほしい事が見えてくる部分が出てきます。人生歴・既往歴が見えてくると仕事を理解して働けます。先輩スタッフに聞く、またはそういう内容をまとめた資料はあるはずなのでみてみる事をお勧めします。
これら5つの事ができていると周りからの評価が上がり、現場のスタッフや入居者様に人気が出てくるはずです。
介護職に転職後発生した4つの不安とその解消方法
①介護業務をうまくこなせるようになるためにはどうしたらいいのか
介護業務といっても移乗介助、食事介助、入浴介助など覚えることが多いです。入居者さん毎に合わした介助方法を考えると入居者さんの数だけ覚えることになります。
介護未経験なので覚えるのにとても苦労しました。人それぞれの気をつけなきゃいけないポイントを知る事に徹底しました。
ベースとなる自立の方、一部介助の方、全介助の方の介助方法を知ることも必要ですが、この入居者様にはこういう病気や好み、苦手な部分があるからこのようにした方がいいと考えると仕事のしやすくなりました。
②トラブルに対し、どうしたらいいか分からなかった
日々、入居者様の様子は変わっていきます。
- 入居者様が転倒する
- 入居者様の体調不良
などが起きた場合に対応しないといけない場面があります。そういった時、基本誰かに相談することに徹底していました。そういった事態を誰しも予測できることでもなく、冷静で対応をできるかというと難しいからです。
転倒したら看護士さんに相談、入居者様の困ったことはリーダーに相談するなど誰に相談するか決めていると仕事がしやすいと思います。また入居者様の体調不良があった場合のフローチャートがどこにあるか知るようしていました。
夜間一人で対応する場合もあるので、困ることが少なくなるようにどうしたらいいか少なくしました。色々対応していく中で、どうしたらいいかの学びなどあるのですがネガティブに考えず、こうしたらよかったのかという気づきになるように心がけていました。
すると対応に困ることが少なくなり、仕事がしやすくなりました。
③認知症を理解するのに大変だった
- 「家に帰りたい」と言われる
- 「お金が取られた」と言われる
- 他入居者様のものを「自分のもの」と言われる
などといった入居者様の対応をする場面があります。説明し、理解しても同じ訴えがある場合がよくあります。「家に帰りたい」と言っても家に帰っても同様に訴えます。
考え方としてなんで家に帰りたくなったのか聞いてみるといいかもしれません。認知症は昔の事を思い出して言っていることがあるからです。
- 家に息子が待っているから
- ご飯を作りにいかなきゃいけないから
といった発言をしている裏側の理由を知って共感することが非常に重要なポイントです。理解を示す行動であると落ち着く場合があります。
「話を聞いてほしい」「理解してほしい」と思っているはずです。介護士側も理由を知れた方が理解して仕事のしやすいことやストレスが少なく対応しやすいです。
認知症と言っても種類がいくつかあり、それぞれの傾向を知ることもいいと思います。
④介護知識はどのように身につければ良いのか
座学で学んでいましたが、学びきれていないポイントは仕事していくうちにでてきます。そのため、わからないことをなくすためには介護知識を増やすためにはどうしたらいいか悩んでいました。
- 施設内の研修に参加
- 介護に関する資格を取得
- 他ユニットに勤務
といったことをやっていました。施設内研修をでることで学んだことをユニットに還元できること、仕事をしている疑問を聞くことができ、大きな学びを得ました。
資格を取得することも介護知識を深めるためには必要なことであり、給与が上げたいと言うことであれば積極的に学ぶことをおすすめします。
また他ユニットの勤務することに抵抗はありましたが、
- 入居者様が違えば対応の仕方が違い、介護技術で学ぶことがある
- ユニットでの取り組みを知れてユニットに還元できる、
- 他ユニット職員と意見交換することで、新たな気づきになることがある
- 自分の対応仕方を見直すきっかけになる
といったメリットがありましたのでこちらもおすすめです。
介護職未経験者におすすめの職場
次に介護職未経験者であっても働きはじめやすい、おすすめの職場をご紹介します。
グループホーム
グループホームが未経験者におすすめの理由は、
- 認知症の方を対象に１ユニット9名であり、他施設に比べ、少人数で働きやすい
- 介護度が比較的低いことが多い
- 未経験であっても募集している施設が多い
- 定期的な研修を義務付けられており、未経験でも取り組みやすい
- 少人数で１人1人と向き合うことができる環境なので、仕事はしやすい
- 買い物などの外出、レクリエーションを重視している
という部分です。比較的介護施設に働くハードルが低く、介護職未経験者でも働きやすいです。
また、
- 「介護の知識をゆっくり学んでいきたい」
- 「一人一人と向き合いたい」
- 「入居者様と話していきたい」
と考えている方にもおすすめです。
デイサービス
デイサービスが未経験者におすすめの理由は、
- 通所型サービスのため、送迎が必要であるが、夜勤がない仕事。
- 介護度が比較低いことが多く、介護技術を多く必要ではないこと
- 未経験であっても募集している施設が多い
- レクリエーションやリハビリを重視している
という部分です。グループホーム同様に比較的介護施設に働くハードルが低く、介護職未経験者でも働きやすいです。
また、
- 「介護の知識をゆっくり学んでいきたい」
- 「夜勤のない仕事をしたい」
- 「入居者様のコミュニケーションが得意」
という方にもおすすめです。
さいごに
初めての介護職への転職だと情報が不足していると思います。そういった場合はまず介護転職サイトへ登録するのをおすすめします。もしどういったサイトに登録すればよいかわからないということであれば介護転職サイトを解説した記事もございますのでこちらを参考になさってください。
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